SNS上で自分の生活の充実ぶりをアピールすることを「リア充アピール」と言いますが、無意識のうちにこれをやっている人もいれば、必死になってやってる人もいます。
一方で、他人がやるのも自分がやるのも嫌いなのに、どうしても他人のリア充アピールをチェックしてしまう……という人もおり、どうにもこのリア充アピールには、複雑な心理がつきまとっているように見受けられます。
というわけで、ここでは、
リア充アピールをする人の心理とそれらをついチェックしてしまう人の心理
について解説します。
目次
リア充アピールをする人は「強迫観念」に苦しんでいる
リア充アピールをする人たちの中で、実際に人がうらやむような日常を送っている人は少ないと言われています。
なぜでしょうか?
それは彼らの心理について考えればおのずと分かります。
SNSは「現実の自分」とは違う「理想の自分」を作り上げるのに打ってつけの場。
自分の投稿にたくさんのコメントや「いいね!」がついたらうれしくなるのはもちろん、他人の「理想の自分」にわざわざケチをつけにくる人もいません。
投稿することによって、
といった思いをますます強固にすることができます。
しかし、それだけ幸せであることを強く思い込もうとするのは、逆にそれだけ強い「強迫観念」に苦しんでいるとも言えます。
といった華やかな投稿をすることで、何とかして自分の空虚な気持ちを埋めようとしているのです。
そして、その根本にあるのは、世間でよしとされている価値観や、他人の期待を体現する自分でなければならないという「べき思考(強迫観念)」からくるプレッシャーです。
こんな人がリア充アピールをしている
ちなみに、一般的に、親の自己愛の延長として育った人が、このようになりがちです。
キツイ言い方になりますが、分かりやすく言えば、”親の自己満足の道具にされた子供”ということです。
彼らの中には「本来の自分」とは違う「虚像としての自分」が生まれています。
でも本人たちは、それに気づいてはいません。
ですから彼らは、“虚像に過ぎない理想の自分”に付き合ってくれない他人を攻撃したり、また、現実とのギャップによって心が折れてしまったりすることもしばしばです……。
リア充アピールをチェックする人は「自意識過剰」
では次に、他人のリア充アピールについついチェックしてしまう人とは、いったいどんな人でしょうか?
これは一言で言って、「自意識過剰」の人です。
と思った人もいるでしょう。
自意識過剰の人は、人から笑われることを極端に恐れます。
これは、本当の自分がバレることを恐れているのです。
同時に、常に他人を欺いているという不安に悩んでいるのです。
そして、他人を欺いているという不安に悩んでいるからこそ、他人がどのような生活をしているかが気になって仕方がないのです。
思考回路としては、下のような流れです。
「私の本当の姿が知られたら、みんなに笑われるわ」
⬇︎
「そう、私はいつも本当の自分を隠して嘘をついてるの」
⬇︎
「どうせみんなだって、嘘ついてるんでしょ?どうなの?」
このように、他人や世間のことが気になって仕方ないといういわゆる“覗き見趣味”には、その根底に「自意識過剰」があることを覚えておいてください。
その投稿、する必要/見る必要ありますか?
ポイントをまとめると、以下のようになります。
「理想の自分であり続けなければいけない」という強迫観念に苦しめられている。
「本当の自分を隠している」という意識が過剰なため、他人の隠しぶりやボロが出ないかどうかが気になってしょうがない。
いずれの立場にしても、心が病んでいるわけです。
……と一応、結論づけてよいと思います。
しかしながら、中には、
投稿を見ると、会わなくても最近どんな風に過ごしているかが分かるから、会った時に話のタネになって役立つよ。
他人の投稿をやれリア充アピールだと、いちいち斜に構える必要もないんじゃない?
という、とても“爽やかな人”もいます。
別に、そのような人の心の奥深くまでわざわざ入っていき、「いや、あなたは病んでいるんですよ」と説得する必要などまったくありません。
強迫観念や自意識過剰とまでいかなくても、そのアカウントで、何らかの啓蒙活動をしていたり、ある種の会報、もしくは生存報告のように使っていたりする場合もあるでしょう。
その人は、その人なりの“実利”を実感しているわけです。
プライベートな情報を投稿するなら…
ただ、極めてプライベートの情報を投稿する場合には、以下のことに気を配る必要があるでしょう。
- 自分は“誰”に好かれようとしているのか?
- 自分が“本当に好かれたい人”は誰か?
- “好かれたい人”に好かれるために、この投稿は役立つか?
このような視点を持ったほうが、投稿した後に、気持ちがザワザワすることがありません。
そもそも、好かれたくない人に合わせて投稿をする必要などないのです。
また当然、好かれたくない人の投稿をこちらからチェックする必要もないのです。
SNSは、周りに流されず、実利を感じられる範囲で、爽やかに楽しみましょう。