
例えば、スーパーやデパ地下などの試食で、「これ、まずいですよ」と勧められたら、誰が食べるでしょうか?
恋も、これと同じです。
「どうせ、私なんて魅力ないし……」と思っている人には、誰も近寄ってはきません。
ここでは、
あなたの「どうせ」が恋を遠ざけている仕組み
について、解説します。
心が満足している人のところに、人は集まる
人間、向上心があるのは、いいことです。
・もっと◯◯ができるようになりたい
・もっと◯◯になりたい
・もっと違う自分になりたい
といった願望の強さは、行動力にもつながるでしょう。
しかし、
「現在の自分」を否定してはいけません。
「今の自分に足りないもの」を見つめるのもいいですが、「今の自分が持っているもの」にも、目を向けてください。
そのバランスが取れていないから、
という思いに至ってしまうのです。
多くの人が求める「美しさ」や、「豊かさ」というのは、ある程度得ても、「これでもう大丈夫!」という限りがありません。
また、「これだけあれば幸せ!」という基準もありません。
それに「美しさ」や「豊かさ」だけあっても、誰からも愛されていなければ、「幸せ」とは言えないでしょう。
人が幸せであるためには、
「現在の自分」に対し、どのような態度を取るか、
ということが大切です。
たとえ、太っていても、貧しくても、
「心が満足している人」のところに人は集まります。
冒頭で、例として出した、「これ、まずいですよ」と言って勧める試食と同じで、
(少しキツイ言い方にはなりますが、)
「どうせ誰も好きになってくれない」という態度自体、
人から好かれるはずがない
のです……。
「短所」も人を惹きつける?!
ズバリ言って、
という思い込みは、ほぼ100%外れています。
親子関係でも、友達関係でもいいのですが、“親しい人との関係”をちょっと思い出してみてください。
その人たちとの関係は、あなたが何らかの長所を持っているから、成り立っているものでしょうか?
……そうではないと思います。
恋愛でも同じです。
人が人を好きになるのは、相手が驚くべき「長所」を持っているからではありません。
「長所」だけでなく、「短所」も人を惹きつけます。
ですから、何もあなたは、完璧を目指す必要はないのです。
あなたが「どうせ…」と考えてしまう原因とその対処法
「どうせ私なんて誰からも好きになってもらえない」と考える人は、実際には存在しないような“完璧な人間”になることを、自分に要求しています。
このようになってしまった原因は、いくつか考えられるのですが、その一つは、
小さい頃、親の期待に応えられなかったという深い挫折の経験
です。
そのために、どうしても自分の価値を認めきれないのです。
したがって、
もし、恋愛に対するコンプレックスを解消したければ、少し遠回りになるかも知れませんが、自我の形成を図るのがいいでしょう。
別の言い方をすれば、
自分をしっかり持つ、または、
自分を受け入れる
ということです。
そのためには、
(親などの)他人が自分に要求することをするのではなく、
「自分が何をしたいか?」を考え、それを追求する
のが最もよい方法です。
自分が好きなものを見つけるには、
まず、“現実逃避”をやめましょう。
「誰々がやってるから」とか、「みんながやってるから」などと、“自分以外の誰か”と“自分”を重ねて見るのをやめるのです。
(これをしたところで、他人との比較から、自分への不満や、イライラが募るだけです。)
そういったことをやっていく中で、
他の誰でもない、強いところもあって、弱いところもある
“真の自分”
が形成されてきます。
無理せず、自分らしく生きよう!
自分を受け入れていない人(自我形成されていない人)は、
自分には何か足りないものがあるから、あの人は自分を好きになってくれないんだ。
そして、それを手に入れない限り、私はあの人に好かれることはない……
と考えてしまいます。
(そのうえで、「どうせ、私はそれを持ってないから……」と考えてしまいます。)
しかし、これは錯覚です。
実際には、相手は、そのようなものを求めていません。
何を求めているのか、あえて言うならば、それは安らぎです。
人が最終的に心を寄せるのは、
無理のない生き方をしている心豊かな人
です。
「お金」や「権力」の力だけで人を吸い寄せても、そのお金や権力がなくなったら、去っていかれます。
また、「美しさ」だけで人を吸い寄せても、その美しさが損なわれたら、去っていかれます。
逆に言えば、「お金」や「権力」や「美しさ」などの力で、他人に愛された場合には、一生不安が続きます。
ですから、もう、
と考えるのはやめましょう。
と思っていれば、
そんなあなたに“癒し”を求めて、
「誠実な人」(あえて「完璧な人」とは言いません)
が近づいてくるでしょう。