
「大金持ちになりたいわけじゃないけど、もう少しお金が欲しい」
という人が多いように、
「みんなから好かれたいわけじゃないけど、とりあえず、誰からも嫌われたくはない」
という人も、意外と多いのではないでしょうか?
ここでは、そんな“ささやか”な願いを叶える
誰からも嫌われないためのテクニック
をご紹介します。
目次
最低限、フラットな感情を抱かれるように
まず、はじめに断っておきたいのは、
これからご紹介するのは、心理療法士などのプロが使う
相手の心を開くテクニックです。
したがって、一般の人が日常生活で使いこなすレベルまでいくのは、はっきり言って難しいです。
ですが、
こうしたテクニックを頭の片隅に入れておくだけで、あなたが接する人すべてから、最低でも、
を持たれることが可能です。
(つまり、嫌われることがなくなります。)
もちろん、うまく使いこなせば使いこなすほど、相手のあなたに対する“印象レベル”は高くなり、果てはメロメロにすることだって可能です。
表にすると、以下のようになります。
↓
〈好きでも嫌いでもないフラットな感情〉
(最低でもここを目指そう!)
↓
〈相手に好感を持たれる〉
↓
〈相手に好かれる〉
↓
〈相手の心を開く〉
↓
〈相手の心を奪う〉(メロメロ状態)
どこまで高いレベルを目指すかは、あなた次第。
これから紹介するテクニックは、同性同士の仲、恋愛、ビジネスといった、どんな人間関係にも有効ですので、ぜひ、役立ててみてください。
あなたの“印象レベル”を上げる5つのテクニック
①会話のテンポを相手に合わせる
まず、もっとも簡単にできるのは、
相手の話すテンポに、自分の話すテンポを合わせる
という方法です。
ゆっくり喋る人に対しては、こちらもゆっくりと、やや早口の人に対しては、こちらもやや早口で、といった感じです。
また、基本的に、会話とは、質問と答えの繰り返しですから、
『自分の質問に対して、相手が答える時の“間”』
と、
『相手の質問に対して、自分が答える時の“間”』
も、できるだけ近づけるようにしましょう。
間をとって答える相手に、ポンポンと答えてしまうと、いい加減な人という印象を与えてしまいます。
逆に、ポンポンと答える相手に対して、いちいち間をとって答えると、何だかトロイ人という印象を与えてしまいます。
相手の話し方は、そのまま、相手が聞いていて心地よく感じる話し方です。
それにこちらが近づけて、相手に、
と感じさせることができれば、あなたの印象レベルは、間違いなく上がります。
②相手のアイコンタクトに合わせる
これは、「相手の目を見て話しましょう」という単純なことではありません。
欧米ではそれがよいとされていますが、日本人の間では、あまりに自分の目を真っ直ぐみられると、何だか責められているような感じがするものです。
重要なのは、どのような頻度とタイミングで目を合わせるかということです。
上の項目で、「相手の話し方は、そのまま、相手が聞いていて心地よく感じる話し方」と述べたのと同じように、目を合わせる頻度とタイミングも相手に合わせるのです。
したがって、
相手が目を合わせてくる頻度と同じように、こちらも合わせにいくようにします。
これがちょっと難しいという人は、とにかく、
・相手の目と口の間(鼻周辺)に視線を泳がせるようにして、相手を見るようにする
もしくは、
・目を見るとしても、相手の“片目だけ”を見る
ようにしておけばいいでしょう。
その状態であれば、いつでも相手からの目線に応えることができます。
(ちなみに、相手の“口から下”を見ていると、「この人、自信がないのかな」と思われてしまいますし、相手の目より上を見ていると、「こいつは生意気だ」と思われてしまいます。)
③相手の呼吸に合わせる
ここから、さらに少し難しくなってきます。
よく、「息の合った夫婦」などという表現をしますが、これは文字通りの意味で、心の通い合った2人は、同じリズムで呼吸をしています。
心が通えば、呼吸が合う、ということは、
呼吸が合えば、心が通う
というわけです。
やり方として、具体的にどうするかというと、
(人がしゃべっている時は、息を吐いているわけですから、)
・相手がしゃべっている時には、こちらも息を吐く
そして、
・相手が息継ぎをする(息を吸っている)時は、こちらも吸う
ようにします。
そのように呼吸を合わせると、話の内容に関係なく、相手は何となく、
と感じてきます。
当然、会話が止まっている時にも、呼吸は合わせることができます。
ですから、こんな練習もできます。↓
電車で向かいの席に座っている人の、お腹や肩の動きで呼吸のリズムの掴み、それに合わせてみるのです。
その人が息を吐いている時は、喋っている時と見立てて、その間は、こちらも吐きながら、相槌を打つようにうなずいてみるといいでしょう。
(周りに変に思われないよう、あくまでも小さく。)
呼吸が合うことによって、相手はあなたを“波長の合う人間”だと感じてくれるので、まず嫌われることはありません。
慣れるまでは難しいテクニックですが、これが習得できたとしたら、最強のパワーを発揮します。
④しぐさを相手に合わせる
この「しぐさを合わせる」というのは、いわゆる“ミラーリング”と呼ばれるもので、つまり、
相手の体のポーズや動きを、まるで鏡に映したように真似る
ということです。
これはカウンセリングやセールスをかじったことがあれば、知っている人も多いでしょう。
別に意識しなくても、信頼関係のある間柄なら、人は自然と相手と同じようなしぐさをしてしまうものですが、それを意識して合わせていくのです。
具体的には、例えば、
・相手が足を組んだら、自分も同じように組んでみます。
・相手がコーヒーカップを口に運んだら、自分も同じようにします。
ただし、気をつけないといけないのは、それが相手に気づかれてしまうと、相手としてはバカにされているような気分になり、逆効果になるということです。
相手に気付かれにくくするためには、真似る動作に時間差を与えるとよいでしょう。
(相手が足を組んだら、しばらく待ってから自分も足を組む、相手がコーヒーカップを口に運んで、再びテーブルに置いてから、あなたも同じ動作を始める、という感じです。)
また、お察しのように、相手の「クセ」とも呼べる独特の動作も、真似してはいけません。
⑤相手の感情の方向性に合わせる
最後の5つめですが、これは人によっては、一番難しかったり、一番簡単だったりと、分かれるところです。
ここでいう
「感情の方向性を合わせる」
とは、単に、相手の感情に共感してあげるということではなく、
自分も積極的に感情を放出する
のです。
もちろん、共感することも有効ですが、あなたが同じ方向でより強く感情を放出することで、より大きな効果を発揮します。
具体的には、例えば、相手が
と話しかけてきたら、
といった感じに、あなたも相手と同じか、それ以上の勢いで◯◯さんへの怒りをあらわすのです。
よく、「共通の敵を持つと結束が強くなる」と言われますが、
怒りのようなマイナスの感情ばかりでなく、(同じアーティストのファンであるとか)共通の趣味を持つ人同士が打ち解けやすいのも、やはり、感情の方向が一致しているからです。
少しだけ補足しておくと、
相手の「怒り」が自分に向けられている時は、同じように自分に対して怒るのではなく、躊躇せず、自分の非を認めてください。
たとえ、あなたに何の落ち度もなかったとしても、認めて、聞き入れると、それが後々、必ず有利に働きます。
(怒りという感情は、しばしば、それを向ける対象が間違っているということがあります。専門的には、これを“感情転移”と言います。)
大事なのは、自分の正当性を主張することや、目先の損得ではなく、とにかく、嫌われないこと。
相手の感情の方向に合わせることは、
印象レベルを上げるための強力なテクニックである
ということを、ぜひ覚えておいてください。
こちらからリードするのは後回し
――いかがだったでしょうか?
これらが完璧にマスターできなくても、頭に入れておくだけでだいぶ人間関係がよくなってくるでしょう。
とは言え、どれも受け身の方法だったので、
と思った人もいるかも知れません。
しかし、何も、いつまでも受け身でいる必要はないのです。
これらのテクニックを使って、やがて、印象レベルが上の表で言うところの〈相手に好感を持たれる〉、〈相手に好かれる〉くらいになってきたのを感じたら、
あなたのほうから、しゃべるスピードを変えてリードしてみたり、わざと目を合わせる時間を長くしてみたりすればよいのです。
むしろ、
「受け身で合わせること」と
「あなたのほうからリードしてみること」との
“合わせ技”を使ったほうが、
〈相手の心を開く〉、〈相手の心を奪う〉までうまく到達できるでしょう。
「我」が強いから嫌われる!
このように、嫌われないためのテクニックとして、体系立てて説明すると、何だかとても難しいように感じる人も多かったかも知れません。
しかしその一方で、すでに知っていたことや、本能的に悟っていた部分も少なくなかったのではないでしょうか?
細かいテクニックを抜きにして、人に嫌われないコツを一言で言うと、それは、
ということです。
どんな場面でも、組織でも、
「我の強過ぎる人」が嫌われます。
あなたがあなたらしくいることは大切ですが、人は1人では生きられません。
人生の楽しみを何倍にもし、また、老、病、死といったさまざまな恐怖から逃れるためにも、
「良き仲間」を持つことが、人の幸せの絶対条件です。
人間関係のストレスを減らすためにも、不用意に人から嫌われないことはもちろんとして、
たくさんの人から、
「いっしょにいて居心地のいい人」
と思われるよう、普段から振る舞ってみましょう。
そうすれば、きっと、「運」も開けてきます。
――この機会にもっと自分のことを掘り下げて考えたいという場合には、あなたの運勢を花開かせてくれる占い師さんの存在を頼りましょう。