
女性の心の中には、男性を自分好みの人間に作り変えよう、という願望があるものです。
しかしこれは、まったく意味のないことです。
ここでは、
男女間における「期待」は失敗のもと!
ということについて解説していきます。
期待は愛情の敵である!
まず、正しく認識しておいてもらいたいことは、
ということです。
「期待」という言葉に、
冷静かつ客観的な要素などありません。
言ってみれば、
あなたのきわめて身勝手な願望です。
男女の間では、この「期待」が、常にトラブルに発展する危険性をはらんでいます。
なぜなら、
だからです。
期待したことが現実と違っていた場合、そこには必ず、失望が伴います。
例えば、
ということがあります。
これは残念ながら、あなたが潜在的に持っていた「こんな恋人が欲しい」、「こんな恋愛がしたい」という期待と、彼自身がそぐわないからです。
(彼自身には、まったく罪はありません。)
また、例えば、
と思い込んでいたら、それは大きな間違いで、
彼は本当は、自分の中にある不安をとことん聞いて欲しいと思っていた、なんてこともあります……。
このように、
女性が相手の男性に対して、あらぬ「期待」をかけていると、どうしてもその態度は、あたたかみや、誠実さを欠きがちになります。
あなた、今はダメだけど、そろそろ(いつか)その殻、破ってくれるのよね?
そうならなかったら、どうなるか分かってんの?
……と、口調はここまで乱暴ではないにしても、
男性にこれに近い思いを持たれている時、はたして、その男性は、自分の力を存分に発揮できるでしょうか?
「期待している」ということは、とても前向きでいい意味のように聞こえますが、それはすなわち、
「現在の彼を否定している」
ということです。
ということを、よ〜く覚えておいてください。
あなたが、ありのままの自分”を受け入れて欲しいのと同じように、男性だってそう思っているのです……。
(余談)期待は、時にねじ曲がる
期待と失望を繰り返しているうちに、だんだん期待の方向がねじ曲がってしまう人も、たまにいます。
と思いながら、自分の予想が当たることを確かめたがるのです。
つまり、いつのまにか、自分の期待が叶えられないことを、心のどこかで「期待」してしまうようになってしまうのです。
ともかく、期待は愛情の敵です。
こんな状態で、2人の間に愛が育まれるはずがありません……。
変わって欲しいという期待の“裏”にある思いとは?
彼に「変わって欲しい」とか、「きっと変わってくれるはず」という期待をしてはいけない、ということは、分かっていただけたと思いますが、
では、期待をせずに、どうしたらいいのでしょうか?
それは、
なぜ期待をしてしまうのかという理由
を考えれば、自ずと見えてきます。
あなたがなぜ、彼が変わることに期待をかけているかというと、それは、
現実の問題を直視するより、
願望の世界に逃避するほうが楽だから
です。
こんな思いは、彼に対しても、そして自分に対しても、誠実であるとは言えません。
思いがあるなら、それを伝えるべきです。
洗濯が終わったら、その洗濯物は干すべきなんです。
いつまでも洗濯の終わった洗濯物(あなたの本当の意思)を、洗濯機(心)の中にしまっておくべきはありません。
したがって、
不誠実な「期待」のループから脱出するただ1つの方法は、
です。
確かに、彼が自分の期待に応えようとしたがらないのを見るのは、つらいことです。
でも、彼が応えてくれるかどうかは、言ってみるまで分かりません。
もしかしたら、期待していた以上のものが帰ってくる可能性だってあるのです。
逆に、期待するだけ無駄だったということが分かって、別れる決心をする羽目になるかも知れないでしょう。
でも、どちらにしても、
言わないよりは言ったほうがよいのです。
女性の中には、それをためらう人が多いですが、ためらっていても何にもなりません。
ちょっと勇気のいることですが、はっきり言ってしまったほうが、時間も節約できるし、余計な涙も流さずに済むのです。
彼氏を「育てる」という考え方について
相手の男性が年下である場合に、特に多いのですが、
「彼に変わって欲しい」
ではなく、
「彼を育てよう!」
という意思を持つ女性がいます。
これは、一見しっかりした考え方のように受け取れますが、
ありのままの相手を受け入れてない(現在の彼を否定している)という意味では、少しもいい考え方ではありません。
また、
人間関係とは、すべてにおいて、
教える者が教えられ、
育てる者が育てられている
ものです。
(人に教えるために物事を整理すれば、その人自身の理解も、より深まるものですし、子育てをすれば、親自身も精神的に成長するものです。)
彼に変わって欲しい気持ちを、「育てる」などと、何と不遜な言い方でしょうか?
“絶対神”にでも、なったつもりでしょうか?
その人自身にも、至らない考え、態度、知識などは、きっとあるはずです。
彼に変わって欲しいところがあるなら、
それをはっきり伝えた上で、
「一緒に伴走していく覚悟」を持つべきでしょう。
自転車やバイクに乗って、一生懸命走る彼の背中から、「がんばれ、がんばれ!」と声をかけるのでなく、
一緒に隣を走って、一緒に成長していく
ということです。
その勇気も、覚悟もなしに、「彼に変わって欲しい」という身勝手な願望を、「育てる」などと、きれいな言葉で誤魔化してはいけません。
効果的な期待もある?
ここまで、
「期待のしすぎはよくない」
ということを述べてきましたが、
期待という期待が、すべてトラブルのもとというわけではありません。
自分をつまらない人間としか思えない人は、
後ろ向きな期待しかできないものですが、
自信を持って生きている人は、
その自信にふさわしいだけの前向きの期待を抱き、また、実際に期待しただけのものを、ちゃんと獲得していけます。
パートナーのことを、とても自分の気持ちを分かってくれて、信頼できる、愛情豊かな人だ信じていれば、本当にそうなってくれるものです。
自分を肯定的にとらえ、自信を持ち、
そして、
という期待を抱くのではなく、
という期待をし、それを信じてみましょう。
そうすると、彼はきっとそれに応えようと思って、行動してくれます。
そのほうがずっと、彼が実際に期待通りの人になってくれる可能性は、高まるでしょう。
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