物事は何でも、「始める」より「やめる」ほうが難しいものです。
なぜなら、「始める」時に必要なのは、ノリだけです。
しかし、それを「やめる」となったら、それなりの「理由」と「意思の力」が必要となります。
(自分の意思で流れを止めない限り、続いていくわけですから。)
特に恋愛に関しては、別れたほうがいい人ほど、別れを決心できないケースが多いようです。
というわけで、ここでは、
別れたほうがいい人ほどその恋にしがみつく理由
について解説します。
目次
その恋は退屈から始まりませんでしたか?
はじめにハッキリ言っておきますと、
という人は、一刻も早く別れたほうがいいです。
このような人は、よく、
などと言いますが、それは決心がつかない自分を誤魔化しているに過ぎません。
彼を突き放すことができない、自分から別れを告げることができない、そんな「勇気のない自分」を「優しい自分」にすり替えているだけなのです。
「優しい」というのは、「心が弱いこと」ではありません。
このような人が、別れずに関係を続けていても、それは“愛の関係”ではありません。
単なる“依存関係”です。
愛がないのに、なぜ離れられないのか?
それは、彼との人間関係に依存しているからです。
あなたは彼と出会う前、
・自分の生きがい
・生きている意味
・生活の張り
といったものが、ほとんど感じられないような生活を送ってはいませんでしたか?
つまり、そこには以下のような精神構造があったのです。
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『◯◯の恋人(or妻)』という肩書きを持って初めて安心する
これを難しい言葉で言うと、「人間関係依存症」といいます。
こうした「人間関係依存症」の人の恋は、退屈から始まります。
彼が「好きだ」ということよりも、他に何も人生の目的を持っておらず、「退屈していた」から、あなたは彼を追いかけたのです。
そんな退屈から始まった恋(or結婚)は、いずれ限界が来るのは当たり前です。
人は同じレベルの人を好きになる?!
アイデンティティーを持たない人同士の恋愛
少しキツイ言い方になりますが、人生の目的を持たず、アイデンティティー(自我)の確立していないあなたは、言ってみれば、“恋人”というより、自分を救ってくれる“医者”を求めていたのです。
そんなあなたに惹かれるのは、医者のようにもしくはヒーローのように、あなたを救ってくれる男性でしょうか?
いいえ、違います。
残念ながら、アイデンティティーを持たない女性に惹かれるのは、『心理的に成長できていない男性』だけです。
あなたは、彼の恋人(or妻)という肩書きを欲していたわけですから、彼にしてみれば、あなたのために特段の努力をする必要がありません。
何も成長しなくても、あなたが寄り添ってくれます。
こんなラクな話はありません。
つまり、彼のほうも、恋人ではなく、“女医”(もしくは看護師)を求めていたわけです。
このように、アイデンティティーのない人同士の恋愛は、永遠にすれ違い続けます。
(この場合は、どちらも自我の確立していない、人間関係依存症の患者同士がくっついたということです。)
別れたいのは自分が成長したがっている証拠
お釈迦様の言葉に、「すべてがあなたにちょうどいい」というものがありますが、結局、人間は、同じレベルの人同士がくっつくということです。
ただ、あなたは今、
と、すでに自分で気付いています。
この“気付き”こそ、あなたが次のステージに進むためのチャンスです。
あなたが、人間関係依存症になってしまったのは、小さい頃の愛情不足が原因かも知れません。
それによって自分の価値を信じられなくなったのでしょう。
自分の価値を信じられない人は、相手との関係を終わらせることに、とにかく怯えます。
「彼が私を虐待するのは、ぜんぶ私が悪いの!」とか「彼がどれだけ浮気しても許すしかないわ」と言って、負のループに身を置くことに甘んじます。
ですが、あなたはもう気付いているのですから、迷うことはありません。
一刻も早く、彼との関係に終止符を打ちましょう。
そもそも恋愛には2種類ある
あなたはこれまで数度の恋愛をしてきたかも知れませんが、そもそも恋愛には2種類あるということをご存知でしょうか?
それは以下の2種類です。
① 『欠乏動機』からの恋愛 | 自分の深刻な劣等感を解決したいという“不安”からスタートする恋愛 |
② 『成長動機』からの恋愛 | 誰かを愛し、愛されることで、もっと人間的に成長したいという“向上心”からスタートする恋愛 |
振り返ってみるとあなたは、これまで経験してきた恋愛のすべてが①だった、なんてことはありませんか?
当然、人間関係依存症の人の恋愛は①です。
恋愛は自分が成長するためにする!
結婚とは、恋愛のゴールではありません。
人生の目標なり、人が生きる意味というのは、人格を向上させ続けること、つまり、死ぬまで成長し続けることです。
その中で、恋愛は、愛する人から愛され、人として成長するためにするものです。
(突き詰めて言えば、必ずしも恋愛が必要なわけではありません。)
この機会にぜひ、もう彼を中心に生きるのをやめましょう。
あなたは、あなたの看板で生きていけます。
むしろそう信じない限り、あなたはいつまで経っても、“本物の愛(=お互いが成長できる愛)”には辿り着くことができないでしょう。
選択に迷っている時、それは大抵の場合、進歩と成長のチャンスです。