「独身女性」がおよそ3〜5回目のデートでセックスに行き着くのに比べ、「既婚女性」が不倫に至るまでには、長い時間を要します。
数ヶ月どころか、時には数年かかる、というケースも珍しくありません。
それだけ女性にとって、不倫に対するハードルは高いものなのです。
一般的に、既婚女性の不倫は、どのように進展していくものなのでしょうか?
ここでは、
既婚女性の不倫の結末までの道のり
について解説します。
目次
人妻の不倫『5段階』
言うまでもなく、不倫をどのように進めていくかは人それぞれです。
しかしどんな場合でも、不倫の関係は大きく5段階に区切ることができます。
では、第1段階から見ていきましょう。
【第1段階】友情から肉体関係へ
不倫の【第1段階】は、 特定の男性に興味が惹かれ、親密さが少しずつ増していき、セックスに行きつくまでです。
前述したように、この期間は長く、数ヵ月ないしは数年かかることもあります。
この時期の妻たちは、結婚生活が色あせたものに感じられ、愛人に心が傾いていきます。
職場で彼に会うのが待ち遠しいという状態になり、彼のことを考える時間が、日に日に増えます。(なお、人妻の不倫のほとんどは職場恋愛です。)
彼に見せるために、服装に気を遣い、化粧も丁寧になります。
この段階における人妻の心理の特徴は、だんだんと自信が湧いてくることです。
これ以上進もうかどうしようかと迷っている様子の彼を見て、自分のエゴが満たさると同時に、自分が1人の女として認められたという事実に、うっとりとします。
もちろん、そんな中で、危険の香りも嗅ぎ取っています。
ですが、嬉しそうで快活な様子の人妻を見て、気を良くした彼は、キスし、体に触れながら、自分の思いを打ち明けてくるでしょう。
どういう方法を取ってこようが、相手にひとたび性的な行動を示されると、人妻はそれに応えるようです。
なぜなら、それまでに友情は充分育まれているでしょうし、男女の駆け引きもあったでしょうから、受け入れるのが自然というわけです。
【第1段階】はこうして突破され、不倫が始まっていきます。
もちろん、すべての不倫がこうした段階を踏むわけではありません。
中には、不倫という行為そのものに恋焦がれて、人妻のほうから積極的にセックスアピールし、後は相手を待つばかり、というケースもあります。
【第2段階】心はバラ色!まさに至福の時!
不倫が始まって、初めの数週間ないし数ヶ月の【第2段階】は、目新しくセクシーな出来事の目白押し。
信じ難いほどの興奮を呼び覚まし、まさに絶好調の状態です。
まるで生まれ変わったように、魅力的で生き生きとし、色っぽくなります。
魅力ある1人の女性として、また、価値ある1人の人間と認められたのですから、人目を忍ぶ関係であっても、もう胸中は有頂天。
【第2段階】の不倫妻の気持ちをより細かく見ていくと、以下のような感じです。
この人とは何でも話せちゃう!
ベッドを共にした相手とは、心を開いて、自由に会話することができます。
その自由さといったら、独身時代に結婚相手を探していた頃とは、比較になりません。
なぜ人妻は、愛人に対してなら、このように心を開くことが出来るのでしょうか?
それは、この段階では、愛人を結婚相手と見ていないからです。
不倫は不倫と、割り切っているのです。
ここで重要なのは、夫婦の関係においては、お互い、親としての自覚を促す部分があるのに対し、愛人同士ならば、それから逃れることができるという点です。
彼こそが運命の人よ!
不倫を初めて3ヶ月から半年も過ぎると、人妻の心には、変化が生じます。
彼女たちは、友情を育みつつ、互いに惹かれあう段階さえ踏めば、愛という名のもとに、他の男性に抱かれることを“正当化”できると考えるようになるのです。
(つまり、ほとんど罪悪感もないということです。)
お互いに、深い理解を持つ前に、性的な関係を結んでしまった場合であっても、大半の人妻は、不倫の相手に、少なくとも愛のような感情は抱いているものです。
愛情のないケースは、極めて少ないでしょう。
【第3段階】焦燥感、自己矛盾、そして苦悩
心にどんな変化が生じようとも、人妻だって普通の女。
予期した以上に、深みにハマってしまうのは避けられません。
不倫の【第3段階】に入ってくると、大半の愛人は、人妻に対して、
と釘を刺してくるようです。
単なるお遊びであることは、最初から同意の上だったはず。
それでも、最後まで割り切ることができなくなる人妻は多いのです。
【第3段階】の不倫妻の気持ちを細かく見ていくと、以下のような感じでしょう。
本当に私、愛されてるの?
大半の人妻にとっては、この第3段階で、不倫が決定的に「深刻なもの」になっています。
彼女たちは、恋人に愛されているという確証が欲しくなります。
お互いの立場から、どうあがいたって無理だと分かっていても、愛情を確認しないと安心できないのです。
頭の中は彼のことでいっぱい!
やがて、大半の人妻は、常に愛人のことを考えるようになります。
次に会えるのはいつかと、指折り数えて待ち、家で1人きりになるたびに、彼のことを考え、寂しい思いをするのです。
また、職場に愛人を持つ人妻は、土曜と日曜を憂鬱に感じ、家からでは連絡の取りようがないため、イライラしています。
ていうか、何でこの人が旦那なの?
不倫中の人妻は、時として、夫に対して、とげとげしく接するようになります。
自分の中の罪悪感を押さえ込もうとするあまり、無意識のうちに、何とか夫を怒らせようと試みるのです。
なぜなら、まんまと夫が怒れば、自分の裏切り行為も、正当性を見つけることができるからです。
また、不倫妻にとっては、夫とのセックスも悩みの種になります。
全員ではないですが、不倫中の妻の大部分は、夫とのセックスを嫌がります。
「不倫をしている夫」は、妻との間でも、むしろ性欲が高まることもありますが、「不倫妻」の場合は、夫との性生活を続けることに苦痛を感じることが多いようです。
どうして私が2番目の女なのかしら?
さらに、いくらか緊張した局面を見せるこの【第3段階】になると、不倫妻は、愛人の妻に思いを馳せるようになります。
この時期に突入した不倫妻にとって、愛人の正妻は、言うなれば、“敵”です。
自分が、愛人すなわち、“2番目の存在”でいることに、心が引き裂かれる思いを感じ出します。
この人に裏切られるなんてあり得ない!
そして、もし、愛人の別の浮気が発覚したとなったら、妻たちは、もう死んだほうがマシというほど打ちのめされます。
なぜなら、「彼にとって自分は特別な存在」、そう自分に言い聞かせながら何とか保ってきたことすべてが、崩れてしまうわけです。
夫を裏切ったばかりか、愛人にも裏切られたことに耐えられず、終焉を迎える不倫も少なくありません。
しかし、それを免れた場合、不倫妻にもはやプライドはありません。
心はもう制御不能
たとえ、愛人が誠実な人であっても、この【第3段階】まできてしまうと、心に葛藤が生じるのは避けられません。
夫がいながら、他の男性からの誘いに女としての自信を取り戻した妻たちでしたが、そんな心ときめく情事も、彼女たちを本当に解放してはくれません。
大半の妻たちは、愛人との関係から生じた感情に支配されて、自己コントロールが利かない状態、まさに“恋の奴隷”になってしまうからです。
【第4段階】 束の間の関係であることを改めて自覚
不倫を長続きさせる方法は、たった1つしかありません。
騒ぎを起こさず、この限られた関係を、甘んじて受け入れることです。
言わば、この【第4段階】は、
不倫妻が受け入れ難い現実と向き合う段階
と言えるでしょう。
【第4段階】のポイントは、以下に挙げる4点です。
- 2人の関係に「未来」を期待しないこと!
- 彼が妻と離婚する可能性は少なく、あなた自身もそう簡単には夫と離婚できないこと!
- 喜びに傷みはつきものだし、不倫の関係にはむしろ苦悩のほうが多いこと!
- 自分から関係を切れなくとも、爽やかな終わりを迎えられるよう多少の努力は試みること!
……どれも難しい問題ばかりです。
心は後悔の念に満たされながらも、同時に、愛する人を失いたくない気持ちもとめどなく押し寄せてくるでしょう。
その一方で、不倫妻たちは、
という恐れも、常に抱えていなくてはなりません。
心が張り裂けそうな苦悩を、何とか受け入れようと努力しながら、なお一層、苦しんでしまうのです。
※ちなみに、【第3段階】の地獄の苦しみを飛び越えて、すんなりとこの【第4段階】に進む不倫妻もいます。そういう女性は最初から不倫は不倫と割り切り、不倫から得られる楽しみのみを享受するタイプです。もしかしたら、彼女たちこそ、不倫をする資格があると言えるのかも知れません。
【第5段階】愛の終焉
いよいよ、最後の【第5段階】です。
どういう結末を迎えるにしろ、女性のほうから不倫を終わらせるのは、たやすいことではありません。
例外はあるにせよ、不倫妻の大半は、不倫の終焉を愛人の手に委ねているようです。
彼女たちは心に葛藤を抱えつつも、自分から終わりを告げることができません。
セラピストや占い師の力を借りて、ようやく不倫に終止符を打とうとする不倫妻も多いようです。
彼女たちの気持ちは、こんな感じです。
私のほうでも、別れるための心の準備をしようと、何度も努力したの。
……でも、できることなら彼を行かせたくない!
彼のほうから『もう会うのはよそう』って言うまでは、私、どんな危険を冒しても会いに行く!
泥沼に入るのは簡単でも、そこから抜け出すのは、はるかに難しいもの。
夫以外の男性を愛してしまった人妻の多くは、その不倫相手と、本当に“強い絆”で結ばれています。
それもそのはず、互いに家庭を持つ愛人たちは、子供のことや仕事のこと、お互いの気持ちや、配偶者に対する思いなど、分かち合う部分が多過ぎるのです。
この【第5段階】で「比較的多く見られる別れの形」は、以下の4パターンです。
彼が出した「離婚はしない」という結論で吹っ切れる
心の絆で強く結ばれた愛人同士が別れるのは、実は、大半が同じ理由です。
それは、愛人のどちらか一方の要求がエスカレートしたために、相手がそれに答えることができないというケースです。
日陰の身に耐えかねて、相手に家庭を捨てるように迫ったことから、それまで続いた関係にヒビが入るのはよくあること。
例えば、彼が、
といった“ファイナルアンサー”を告げ、それに対して女性が、怒りを露骨に表しながらも、しぶしぶ承服するのです。
思い詰めた彼女から彼が逃げる
また、関係がどちらかの重荷になってくるのも、別れの原因の1つです。
人妻が思い詰めていく様子は、愛人に恐怖心を抱かせるようです。
例えば、勢いづいて夫の離婚を決意した彼女に対し、
と彼が引き留め、去っていく形です。
信頼関係が崩れて終焉
人妻のほうから愛人に離婚を迫る場合が多い中で、男性のほうがのめりこんでしまうケースもあります。
こんなケースがどんな終わりを迎えるかというと、例えば、
男性は彼女のことを愛していると言いつつも、自分の離婚の話題には触れないどころか、彼女をより強く支配しようとしてくる
⬇︎
そんな彼に対し、彼女が「ちゃんと話し合おう」と持ちかけると、彼は思考停止
⬇︎
それにあきれてしまった彼女のほうから、彼に別れを告げる
……といった感じです。
別離がきっかけとなる場合も
不倫の相手が、同僚であった場合、転職が別れのきっかけになることもあります。
また、引っ越しも、愛人同士を引き裂く原因になり得ます。
(とは言え、ペースが減っただけで、1年に1度か2度の逢瀬を楽しむ愛人たちも多いようですが。)
離婚もまた、愛人との関係に大きな影響を与えます。
ちょうど、離婚した直後に恋が始まることがあれば、その逆に不倫に終止符が打たれることもあるという具合です。
終わりのないように見える不倫も、どちらか一方が離婚すると、必ず急展開を迎えるようです。
甘い夢から覚めるためには?
――いかがだったでしょうか?
ある調査によると、不倫妻が恋人と2人きりで過ごす時間は、平均で週5時間にも満たないのだそうです。
また、肉体の接触がほとんどない場合でも、不倫は、立派に成立します。
このことは、「不倫」という言葉の響きや、それにまつわる感情が、ベッドを共にするのと同じくらい魅力あるものだということを示しています。
そんな不倫によって、もし自分が、苦しみの底無し沼にハマってしまったと感じる時には、まず、何よりも冷静さを取り戻してましょう。
そして、
- 自分が真の意味で“何”を求め、不倫に走ったのか?
- そもそ不倫に走った自分には、どんな問題があったのか?
を見つめて直してみるとよいでしょう。