不倫には、それを「本物の愛」だと感じさせる罠が多くあります。
しかし、そのほとんどは、幻想に過ぎません。
では、「本物の愛」とは、どんな愛のことを言うのでしょうか?
また、あなたを不倫に走らせた“結婚生活の不満”とは、どのように向き合えばいいのでしょうか?
ここでは、
本物の愛の条件と
結婚生活の見直し方
について、解説します。
これが「本物の愛」の条件!
以下に挙げる条件をどれだけ満たせるかで、「本物の愛」かどうかが分かります。
夫や愛人との関係をイメージしながら、目を通してみてください。
✔️ 長い時間をかけて育まれていますか?
愛は、時間をかけて育つものです。
ひと目会った途端に惹かれることがありますが、それが愛に変わるかどうかは、時だけが教えてくれます。
「本物の愛」には、それを裏付けるだけの、共に過ごした長い時間があります。
✔️ 彼の“中身”を愛していますか?
外見や、地位、財産だけでなく、相手の人柄に惹かれているでしょうか?
相手の本質とも言える、見えない部分も愛しているのが、「本物の愛」です。
✔️ 彼の“等身大”の姿を愛していますか?
相手の長所や欠点、強さ、弱さ、すべてを受け入れられますか?
等身大の相手を見つめることができる、それが「本物の愛」です。
✔️ ケンカを乗り越えたことがありますか?
どんなに愛し合っていても、元は別の人間です。時には衝突することもあります。
そんな“衝突時の壁”を2人で乗り越えない限り、愛の夢は、じきに冷めてしまいます。
✔️ 与え合う関係ですか?
愛は「ギブアンドテイク」です。
一方的に相手を追い求める関係は、愛とは呼べません。
✔️ お互いに尊敬し合っていますか?
「ときめき」だけではなく、「尊敬」がなくては、長い間、信頼を積み重ねていくことができません。
✔️ 相手の身になって考えることできますか?
相手に対する誠実な態度とは、 何でも、相手の身になって考えられるということです。
✔️ そこに打算などない?
愛とは、報いを求めないものです。
夫を嫉妬させる手段、もしくは、夫に怒りを伝えるためなどに、不倫を利用しているのだったら、それが、愛であるはずがありません。
✔️ 現実的ですか?
地に足が着いていますか?
夢の世界に、真実の愛は育ちません。
✔️ 言葉を掛け合っていますか?
愛の力は、万能ではありません。
愛していれば言わなくても分かる、などという思い込みは、単なる幻想です。
✔️ 彼を1人の人間として尊重していますか?
お互いを、別個の人格として尊重していますか?
「2人は1つだから……」なんて、それもまた愛の幻想です。
✔️ ありのままの姿を見せ合っていますか?
相手に“裸の自分”をさらけ出せますか?
恐れや不信など、“負の感情”をも率直に語ることができるのが、「本物の愛」です。
――いかがだったでしょうか。
夫や愛人との関係が、こうした「本物の愛」の条件を満たしているかどうかを判断するのは、誰でもない、あなた自身です。
これらの条件に答えることができないとすれば、それはあなたがまだ、相手のことを、充分には理解していない証拠と言えます。
不幸な結婚生活は、あなたにも問題があったのでは?
どんな不倫妻も、必ず、夫への不満から愛人のもとに走ります。
言わば、「家庭」は、不倫の原点です。
不倫の悩みから解き放たれるためには、愛人との間にあるのが、「本物の愛」かどうか、ということだけでなく、
あなたの結婚生活についても、見つめ直してみることが必要でしょう。
確かに、以下のように、本当にやり直しのきかないケースもあります。
・夫がアルコール中毒である
・夫が暴力を振るう
・夫が子供を虐待する
・妻を独立した人間と認めない
・夫が心を閉ざしている
・夫が愛情のかけらすらを示してくれない
・セックスを拒む
・話し合いの場に臨もうとしない
こうした場合、愛人は、あなたの心の傷を癒し、人として、女としての自信を取り戻させてくれるでしょう。
あるいは、不毛な結婚生活にピリオドを打つ勇気を、与えてくれるかも知れません。
しかし、
不幸な結婚生活を嘆く妻の心の奥に、
“別の原因”が潜んでいることも少なくはない
のです。
例えば、
夫婦生活に、かつての「親との関係」が大きく影を落としているのはよくあることです。
実は、夫婦そろって、自ら不幸のシナリオを演じているケースだってあります。
また、夫の良さも分かっているのに、些細な欠点を許すことができない、そんな夫との近すぎる距離も問題です。
「心」ではなく、「頭」で自分を振り返ってみましょう!
不倫に走った動機を問われて、
と答える妻は少なくありません。
ですが、往々にして、その背後には、「怒り」や「敵意」が隠されていることを、著名な精神分析医 オットー・ケーンバーグ博士は指摘しています。
あなたの“退屈”は、こんなふうにして発生していませんか?
↓
目の前の問題に立ち向かおうとしない
↓
何も言わないから、ますます夫との関係はなくなる
↓
だから毎日が“退屈”……
どうしても我慢できないことがあるならば、きちんと夫と話し合うべきです。
不倫のスリルは、いっとき現実の煩わしさを忘れさせてくれるかも知れません。
しかし、夢から覚めてみれば、問題は何一つ解決していないのです。
そもそも、結婚を決意した際、
あなたは夫に“何”を求めていたのでしょう?
彼の将来性?
家柄の良さ?
彼ならば自分の望むライフスタイルを叶えてくれると思ったから?
安定した生活を手に入れたとたん、今度は、夫に優しさや愛情や繊細さを求めたとしても、それはないものねだりかも知れません。
現実の生活に、夫がなくてはならない存在であることに、もっと目を向けるべきでしょう。
いたずらに思い悩むのはもうやめましょう。
急いで答えを求めるあまり、すべてをぶち壊しにしてからでは遅いのです。
夫からも、愛人からも、ほんの少し距離をおいて、
「心」ではなく「頭」で、
今のあなたが置かれた状況を眺めてみてください。
そうしてみて初めて、
自分が本当に求めていたものは何か?
が、見えてくるかも知れません……。