犬があえて、自分の急所とも言えるお腹を人間に見せる行為は、長い間、服従を示す行為だと考えられてきました。
しかし最近では、主に、
- リラックスしている合図
- 「あなたに敵意はありませんよ」という合図
- 「あなたに甘えたい」という合図
と考えられています。
なぜ冒頭からこうやって犬の話をしたかというと、「好意を持つ相手に自分の弱点を見せる」という行為は、人間の恋愛においても大事なことだからです。
というわけでここでは、
彼の前ではなぜ素直になることが大事なのか?
について解説します。
目次
かえって嫌われてしまう2つの言葉
「恋が実る」ということは、「心の安らぎを得る」ということです。
ですから、当然、“ありのままの自分”を出さないことには、恋が実るということはありません。
彼(気になる異性)の前で、ありのままの自分を出すために、以下の2つの言葉は、なるべく口に出さないようにしましょう。
①「女の人、みんなにそう言ってるんでしょ」
男性から褒めた時、ついこの言葉を発してしまうという方は多いのではないでしょうか?
なぜこのような言い方をしてしまうかというと、図々しい女と思われたくないから、あるいは、自惚れている女だと思われたくないから、要するに、“嫌われたくないから”でしょう。
しかし、この言葉は、内心では嬉しがっているくせにその褒め言葉が信じられないという意志を伝えているのですから、言ってみれば、その人を嘘つき呼ばわりすることになる、とても嫌味な言い方です。
「嘘でしょう?」と返すのもこれと同じです。
②「本当は私のこと、好きじゃないんでしょ?」
このような言葉はつまり、自分を卑下(ひげ)しているわけです。
“自己卑下をする人”は、内心、自己卑下をすることで、自分の価値を高めようとしています。
暗黙のうちに、「もっと、自分を褒めろ、称えろ、持ち上げろ」と要求しており、そういった狙い通りの言葉が返ってくることを想定しているからこそ、これを言うのです。
ですが、これは、自分の価値を高めるどころか、大抵の場合、相手を嫌な気持ちにさせます。
要するに、相手にとっては“めんどくさい人”なわけです。
(相手にとってみたら、「はいはい、誉めなきゃいけないんでしょ?」という感じです。)
「素直」とは相手を信じること
褒め言葉を信じなかったり、相手の前で自分を卑下をするのは、自己評価の低い人の特徴です。
自己評価の低い人は、「嫌われたくない!」という一心で、上のような言葉を言うのですが、逆にかえって嫌われてしまっていることに気付くべきでしょう。
なぜ嫌われるか、お分かりですか?
嫌味な言い方だから……
めんどくさい人だから……
それもそうなのですが、相手にとってみたら、自分の言葉を信じてもらえてないからです。
言われた褒め言葉を信じられれば、“素直”に喜ぶはず。
人間誰しも、相手に信じてもらえないというのは、辛いことです。
恋を実らせるためには(人に好かれるためには)、「素直になる」ということが、何よりも大切と言えるでしょう。
この「素直」とは、どういうことかというと、
- 褒められたら、いちいち否定せず、ただ「ありがとう」と受け入れること
- 相手が嫌な行動をしたら、「それは嫌」とちゃんと意思表示をすること
で、どちらも「相手を信じること」がベースになっています。
自己評価が低いからでなく、素直でないから嫌われる
嫌われまいとしてかえって嫌われてしまう流れをまとめると、以下のような感じです。
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相手を疑っているということ
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つまり「(目の前の)相手を信じていない」という意思表示をしている
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結果、相手に嫌われる……
自己評価が低いから嫌われるのではなく、素直じゃないから嫌われる、というところがポイントです。
素直でいるために、つい忘れがちなのは、「嫌なことを、嫌と伝える」ことですが、「嫌と伝えたところで、どうせ相手は変わってくれないだろう……」と思っているのは、「相手を信じていない」のと同じです。
伝えずにいると、いずれ我慢ができなくなるので、やはり豊かな関係を築くことは難しいでしょう。
彼には自分の「弱点」を見せよう!
――ここまでいかがだったでしょうか?
素直になるとは、“ありのままの自分”を見せるということです。
劣等感のある人は、つい恋人の前で、虚勢を張りたくなるものですが、そのうち、素直になれない自分に疲れ果ててきます。
(この疲れを、相手のせいにする人も多いですが、とんでもない話です。)
けれど、劣等感のある人ほど、本当はやさしく慰めてくれる人を求めているはず。
で、あれば、自分の弱点を隠さず、彼(気になる異性)に話すべきです。
自分の弱点を話し、「それでも、私はあなたが好き!」と言えばいいのです。
もしかしたら、フラれるかも知れませんが、それで自分のことをどれくらい好いてくれていたのかも分かるし、彼の性質も分かるでしょう。
そこから得られるものは、計り知れないほど大きいです。
冒頭で、例に出した“犬”が、そこまで計算してやっているとは思えませんが、
という法則は、あらゆる生き物において共通のものなのかも知れません……。