日本の某有名アーティストは、自分の結婚を機に「もう恋愛の歌は歌わない」と宣言し、そこから本当にもう恋愛の歌は歌っていません。
楽しい思いをするのも恋愛ですが、辛い思いをするのも恋愛。
もしあなたが恋愛に興味を持つことをやめたら、あなたは今より楽になると思いますか?
それとも「そんなの嫌だ、つまらない」という感じですか?
ここでは、
恋愛なんてくだらないと思える理由
について解説します。
恋の悩みを軽くしたい方もどうぞ。
目次
誰もあなたに「恋してくれ」なんて頼んでいない
「セックス」と「愛」を求めるのは、男も女も同じです。
ただそこにある精神構造は、男と女では以下のように、まるっきり違います。
男は基本的に“視覚的なイメージ”で性欲を掻き立てられます。
女が若くて健康で子供を産めそうなら、それだけで興奮するようにできています。
女は基本的に男の権力や地位に弱いです。
その上、ほかの女に脇目も振らず、プレゼントをたくさんくれる男を求めています。
こうした傾向は、何千年、何万年も前から、まったく変わっていません。
求めている「セックス」と「愛」を“ゴール”とするならば、そこに行くための“道順”が、男と女ではまったく違うのです。
さらに言えば、人間というものは、自分と考え方の似ている人に好感を持ち、自分と考え方の違う人を嫌うようにできています。
ですから相手に対して、「この人も自分と同じような気持ちでいてくれると嬉しいな」と思いがちですが、恋愛において気持ちがすれ違うのは当たり前なのです。
……何せ、男と女で精神構造がまるで違うのですから。
「なんで、あの人はああなんだろう?」
「なんで、あの人は私を好きになってくれないんだろう?」
「なんで、私の恋はうまくいかないんだろう?」
と多くの人は恋の悩みに苦しむと思います。
この「なんで」というのは、全部、否定です。
つまり、「なんで」というのは、今の状況を受け入れていない、拒否している、ということです。
ですが、そもそも誰があなたに「恋をしてくれ」なんて頼みましたか?
あなたは勝手に恋をし、勝手に苦しんでいるのです。
しかも、苦労するのが当たり前のことなのに……。
本来、子孫を残すためだけなら恋は不要!
「そんなこと言われたって……」と思われたと思います。
そりゃ人間、誰からも頼まれなくっても恋はします。
セックスしたいという要求や衝動は、人間の本能です。
それらは子孫を増やし、ヒトという種を存続させるためにあります。
ただ、よく考えてください。
セックスは、“恋なし”でも成立します。
現に、戦争や災害といった、命が脅かされる非常事態には、「なんとしても子孫を残さねば!」という危機感に煽られ、見知らぬ男女がいきなりセックスをすることだってあるそうです。
また、俗に言う「一目惚れ」にしたって、あれは手っ取り早く生殖を成功させるための行動と言えるでしょう。
それが人間というものなのです。
自分の子孫を残すためだけでなく、心の深いところで結びつくような、いわゆる“恋愛”に価値が置かれるようになったのは、実は1970年代以降のことです。
つまり、人類が恋に悩むようになったのはごく最近のことなんです。
人間の本質的な構造は昔からまったく変わらないのに、です。
……だんだん、「恋なんてくだらない」と思えてきましたか?
女が恋に悩むのは当たり前?!
男だって恋に悩みますが、恋に関する悩みを多く抱えているのは圧倒的に女のほうです。
なぜなら、男は一度に多くの人を妊娠させることができますが、女の妊娠・出産サイクルは1年に1回だけで、多くの場合、一度にひとりの子供しか産むことができません。
要するに、一つひとつの恋の、“重み”が違うのです。
恋は終われば「失恋」と呼ばれ、それは当然、“よいもの”とはされません。
一般的に長く続くほうがよい恋なのですが、そうした恋の最初の部分で、女が男よりも悩んでしまう理由もちゃんとあります。
それは、もともと女性のほうが体内の「オキシトシン」濃度が高いからです。
オキシトシンは、別名、“愛情ホルモン”、“抱きしめホルモン”とも言われるもので、人と人が強い感情で結ばれる時に、接着剤の役割を果たすものです。
大好きな人と一緒にいると、胸が熱くなるような、何とも言えない気持ちになりますが、それは、このオキシトシンの仕業。
一般的に、恋に落ちた時のオキシトシン濃度は、男性より女性のほうが高いため、女性のほうがすぐ相手に夢中になるのです。
したがって、恋のスタートダッシュは女のほうが早いのは当然。
そして、女のほうが恋に傷つき悩みやすいのも当たり前ということです。
短い恋でも恥じる必要なし!
一方、セックスに積極的になるホルモンは「テストステロン」といい、こちらはもともと男性のほうが多くなっています。
女性も恋に夢中になると、このテストステロンが多く分泌され、セックスに積極的になります。
しかし、男女ともテストステロン濃度が高まる時期は、せいぜい3〜9ヶ月程度。
ですから、恋がいつも3ヶ月とか半年で終わってしまう女性などは、
と悩んでいるかも知れませんが、あまり悩む必要はないかも知れません……。
ちなみに、テストステロン濃度が下がると、男は、
と思い、女は、
といった気持ちになることが多いようです。
本能やホルモンに流されず『冷静』に!
さて、いよいよ結論です。
誰からも頼まれていないのに……
昔は子孫を残すのに、恋なんて重視されてなかったのに……
女性のほうが傷ついてしまうのに……
なぜ人(女性)は、恋をするのでしょうか?
それは、恋は麻薬だからです。
科学的見方をすれば、恋の落ちる時に脳内で起こる化学変化は薬物との共通点があるそうです。
恋をしている時はコカインを摂取した時と同様、脳のニューロン回路が活発になり、バキバキな状態になるのです。
まさに夢の中のような状態、文字通り“夢中”になるのですね。
したがって、「彼のことが好き! もう彼に夢中!」という気持ちの中には、
- 彼のことが本当に好きなのか?
- 彼のどんなところが好きなのか?
- 彼と一緒にいればどんな“メリット”があるのか?
- 彼と一緒にいればどんな“デメリット”があるのか?
という“理屈”はぶっ飛ばして、恋という麻薬に浸かっていたい気持ちがあるのです。
もし、あなたが自ら「恋なんてくだらない」という結論に辿り着いて、このページに辿り着いたのなら、それはある意味、正解だったと言えます。
ですが、
くだらなくったっていい!
だって気持ちよくなりたいんだもん、恋したっていいじゃない!
というのもけっして間違いではありません。
……ただ、「本能」や「ホルモン」に流され過ぎずに、『冷静さ』をもう少し加えることができれば、もっともっといい恋ができるかも知れません。