「派手な結婚式を挙げるカップルほど離婚しやすい」という噂がありますが、実はこれ、当たらずとも遠からずなんです。
派手な結婚式を挙げるということは、それだけ強く“外の目”を意識しているということですが、本来、外の目なんて気にする必要ないんです。
というわけで、ここでは、
完璧なカップルを目指すほど仮面夫婦になりやすい理由
について解説します。
目次
イメージを死守しようとするカップルたち
と決心している夫婦の場合でも、“倦怠”はやってきます。
例えば、芸能人であれ、会社や学校の有名人や人気者であれ、結婚した時にはもう、“周囲から完璧なカップルだと思われていた”というケースがあります。
お似合いのカップルだと“自他共に”思っているのです。
このような2人は、結婚すると、
と考えます。
そして、いつも思いやりと分別を持ち、パートナーに優しくしようと心に決めるでしょう。
ですから、不機嫌になったり、大声をあげたりすることもしません。
もちろん、ケンカなんかしません。
ベッドでも、相手を拒むことなどありません。
「今夜は疲れてるから」なんて、どちらも言わないし、「ちょっと違うことをしてみたい」などと、セックスの改善を要求することもないでしょう。
……ところがこれこそが、“完璧なカップル”を目指す夫婦の陥りやすい“罠”なのです。
“完璧なカップル”が“仮面夫婦”になっていく仕組み
このような“罠”にはまり込んでしまう人の中には、両親の離婚を体験している人がよくいます。
親の過ちを繰り返すまいと心に決めているのです。
そんな“完璧なカップル”は、どんな問題も胸の奥にしまい込んでしまいます。
いい夫婦はするものだと思っているから、気が進まなくてもセックスをし、心にある悩みについて口にすることもないから、どんどん気持ちが離れていってしまいます。
家でも、ベッドでも、虚しさを感じながら、それを自分でも認めようとしない……こうして、“仮面夫婦”(=形だけの中身のない関係)ができあがってしまうのです。
言うまでもなく、こうした仮面夫婦は、いつ破局してもおかしくない“離婚予備軍”です……。
それでも彼らは、一応、知人たちの間では、“完璧なカップル”だと思われ続けます。
現に、仲は良さそうだし、いろいろな場所に一緒に姿を見せるからです。
でも、カップルの本当の姿を見れば、それはただ、そのような仮面を被っているだけ、ということが分かるはず。
こうした仮面夫婦は実際には、多くの大事なことを放り出してしまっているのです……。
真の意味で完璧なカップルになるためには?
もちろん、完璧なカップルを目指すこと自体は悪いことではありません。
では、完璧なカップルを目指しつつも、仮面夫婦にならないようにするには、いったいどうしたらいいのしょう?
そのような『真の意味で完璧なカップル』になるためには、以下の2つのことが大事です。
①正直で意味のあるコミュニケーションをとること
仮面夫婦に欠けているのは、まさにこれです。
たとえば、育児に疲れ、性的な触れ合いが嫌になってくる女性もいます。
そのようなことをパートナーに伝えることができないまま、とうとう、まったく欲望を感じなくなってしまう女性もいるのです。
性生活に限らず、自分に嘘をつかず、嫌なときには嫌と言うようにすると、健全な精神状態を取り戻すことができます。
②2人が“本当に求めているもの”に耳を傾けること
いつものように、相手を喜ばそうとする代わりに、自分の心のスイッチを入れてみてください。
そして、「相手は何を望んでいるか?」ではなく、「私は今何がしたいのか?」と自分に尋ねてみるのです。
今まで考えたことがないのですから、自分の気持ちがよく分からないこともあるでしょう。
もう何年も、自分が何を望んでいるかなんて、忘れてしまっていたかも知れません。
それでも考えてください。
何度も、自分自身に尋ね、答えが出たら、それをパートナーに伝えるのです。
慣れないうちは、自分がわがままな人間に思えるかも知れません。
良心がとがめる人もいるでしょう。
しかし、自分が何を望んでいるか考え、それを夫婦の間で理解し合うことは健全な行為なのです。
素直に話し合えば、夫婦の絆はより深まる!
自分の悩みごとを、ちゃんとパートナーに伝え、望んでいることも、ちゃんと伝えることができれば、決して、“完璧なカップル”になど、なりません。
そもそも人間関係において、“完璧な関係”などありえないのです。
例えば、何か間違ったことがあったとして、それを正すために話し合ったからといって、結婚生活が壊れるわけはありません。
ケンカ腰にならず、素直に話し合えたら、夫婦の関係は、逆に、一層深いものになるでしょう。
それは、セックスでも同じこと。
「相手はこういうことを望んでいるだろう」と考えるのではなく、「自分がどうして欲しいかorどうしたいか?」を見つけるべきです。
最後に、『嫌われる勇気』で有名な心理学者、アルフレッド・アドラーのこの言葉を紹介します。
自分が不完全であることを認める勇気が必要だ。
人間は、不完全だから努力するのである。
“外からの目”ばかり気にするのはもうやめて、これからはぜひ、自分に正直に、素直になってみませんか?